本のある暮らし

読書ブログ

【本紹介】麦本三歩の好きなもの

こんばんは。

もうすっかり春になりましたね。

もう少しで桜も見ごろ。

河原を歩きながら桜を見るのが楽しみです。

 

 

 

最近、絵をかくのに興味が出て、油絵を始めてみました。

初めて書いた空は歪な形の雲が沢山あって、

1人でケタケタと笑ってしまいました。

背景の青のグラデーションがとてもきれいで、

これから自分らしい空をたくさん書きたいなと思っています。

 

 

絵以外にも、私には好きなものが沢山あります。

 

甘いものを食べるのが大好き。

読書が大好き。

寝るのも大好き。お布団大好き。

音楽を聴くのも大好き。

卓球が大好き。

友達と話すのも好きだし、一人も好き。

 

 

好きなことが沢山あって嬉しいし、楽しい。

ですが、以前の私はこんな幸せなことに

気付いていなかったんです。

 

 

自分には大した努力もできない。

才能もない。

こんな自分はダメだ。

 

 

そんな思いばかりが浮き出て、好きなことをそっちのけで

将来役に立つ勉強とかばかりしていました。

大学生の時は、特にひどかった。

世間一般の当たり前とか、周りから普通としてみられるような枠に

自分を押し込めようとしていました。

 

 

 

 

 

 

 

すごく苦しかったし、辛かった。

 

 

 

 

 

 

 

誰かに認められなければ、自分なんて存在する価値はない。

自分なんていてもいなくても一緒だ。

そう思い込み、時には消えようともしました。

 

 

 

そんなときに、ある人の一言に助けられ、

このままではいつか自分が潰れてしまうと思い、

自分の好きなことに向き合うようになりました。

最初は分からなくて、その状況さえも辛かったです。

それでも諦めずに向き合ったから、本が好きだったことを思い出せたし、

こうやってブログも初めて、文章を書くのが好きだと分かりました。

 

 

本が好きだと分かって読み始めて、沢山の本に出逢いました。

ただただ、物語に没頭する時間は楽しくて仕方ない。

今でもそう思います。

そして、好きなことが沢山あるって幸せだなって思います。

 

 

 

日常にある小さな幸せって、忙しい毎日を過ごす私たちは

見落としてしまいがち。

そんな時、日常の些細な幸せに気付かせてくれる一冊を

今日はご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 住野よる 麦本三歩の好きなもの 幻冬舎

 

 

 

 

 

 

 

【あらすじ】

 

『朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。好きなものがたくさんあるから、毎日はきっと楽しい。』

 

 

 

麦本三歩。20代。

図書館に勤める本が好きな女性。

 

 

周りの人が三歩を紹介するならば、天然で食べるのが大好きで、人見知り。

だけど、三歩自信はその評判に納得してない。

いや、まぁ、思い当たる節は沢山あるのだけれど、せめてもう少し

言い方を変えてほしい。

 

 

大学を卒業してから図書館勤務を始めた三歩だけれど、

本以外にも沢山、沢山好きなものがある。

歩くこと、生クリーム、ブルボン、魔女宅、それにそれに…。

書ききれないほどたくさんの『好き』がある。

たまにちょっぴり、いやだいぶしょぼんとしちゃう日もあるけれど、

楽しいことも沢山ある。

 

 

三歩のなんてことない日常。

でもそれは、かけがえのない幸せな日常。

 

 

毎日の中にあるたくさんの小さな幸せに気付かせてくれる一冊。

 

 

 

 

 

 

 

【感想】

 

 

 

初めてこの本に出会った時、なんて可愛いんだろうと思いました。

三歩の可愛さと、何でしょう、物語が可愛い。

 

ハラハラドキドキ、とかはなく、何ともない日常が綴られていますが、

読んでいるとこちらまで暖かい気持ちになれて、気付けばふふっと

微笑んでいました。

 

そして、好きなことが沢山あるって楽しいし幸せだなって思いました。

 

ついつい、毎日が平凡で刺激がないと退屈と感じてしまいますが、

退屈なのは安心とも取れると私は思います。

安心していられる場所があるからこそ、それが当たり前になって

しまっているのかな、って。

それは、仕事でも恋愛でも。

楽しいだけがいいわけでもなくて、安心できるって大切に

すべきことだなってこの本を読んでいてい思いました。

 

 

こんなにもなんてことない日常が描かれた本を初めて読みましたが、

いろんなことに疲れていた私にとって、

あ、今の私はこういう本が読みたかったんだ

って思いました。純粋に、ほっとできる場所が欲しかった。

 

大変なこともたくさんあって、ついイライラしたり悲しくなったりも

してしまうけど、好きなことで心も元気でいられるようにして

いきたいなと思いました。

 

 

 

 

あなたの何気ない日常の中に、何気ない日常が描かれたこの本が

あるといいなーなんて思います。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。