本のある暮らし

読書ブログ

【本紹介】シンプルだから、贅沢

こんばんは。
昨日まで、実家に帰省してきました。
私の実家は、今住んでいる場所から車で2時間ほどの場所で、
山に囲まれた田舎です。
今住んでいるのは県内でも都会で、実家のある場所に比べると
少し車を走らせれば何でも買えて、おしゃれな場所はたくさんあって
凄く便利です。


ですが、私は実家に帰るたびに、「田舎が好きだなぁ」と感じます。
空気が澄んでいて気持ちがいい。
自然が多く広々としていて、心まで解放される。
時間の流れがゆっくり。
好きだなぁと感じるところを挙げるとキリがありません。
いつ田舎に引っ越そうかなとばかり考えています。










初めから田舎が好きだったか、と言われるとそうでもありません。
生まれてから高校を卒業するまでの18年間を田舎で暮らしていたわけですから、
それまでは都会に憧れていました。
今住んでいる場所だって、高校生の頃の私にとっては憧れの場所。
大学生になって、一人暮らしを始めるときのウキウキ感は今でのはっきり覚えています。




今の場所にきて、もう6年目になりますが、離れてみて田舎の良さに気付きました。
私にとって、田舎がいいと一番思うところは時間の流れがゆっくりなこと。
一番大切なものは時間で、時間があることが何よりの贅沢なのです。


今日は、私が贅沢について考え、時間があることが贅沢だと気付かせてくれた本を
紹介させていただきます。







シンプルだから、贅沢 ドミニック・ローホー  原 秋子訳 講談社

シンプルだから、贅沢

シンプルだから、贅沢










【あらすじ】『…贅沢とはまさしく、幸せ、充足感、ただ「生きている」と実感することではないでしょうか。』


金銭、富、豪華、輝き…。
これまでの「贅沢」は目に見えるものたちだった。
しかし、本当にそれらが贅沢だろうか?
それらは私たちに他人からの称賛を与え、自信を与える。
だから間違っていないのかもしれない。
だが、「あなたの心」は本当にそれで満たされているのだろうか。


「贅沢」と「シンプル」。
これまで相反する価値観とされてきたこの二つは、
本当は人々にとって本当の意味での贅沢を与えるのかもしれない。




目に見える価値観よりも、目に見えない価値観、すなわち「自分の心」が
大切とされ始めてきたこの世の中で、シンプルに生きることを提唱する一冊。










【感想】

『贅沢』
この二文字を見て、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
沢山のものに囲まれ、便利になった今の世の中で、何を思い浮かべるかは
人それぞれでしょう。




これまでの私にとって、贅沢とは『ものに囲まれていること』でした。
沢山の便利なものを持ち、快適な生活をすること。
これが何よりの贅沢と思っていました。
ですが、世の中には便利なものはたくさんあって、自分が欲しいと思って手に入れても
もっと良いものが後からどんどん出てくる。
結局、人間の欲というのは尽きないのですね。
いつまで経っても心は満たされず、生活に満足できない。


大都会で生活する人たちに行ったアンケートによると、
70パーセントの人たちが今の生活に満足していない


と答えているそうです。
(シンプルだから、贅沢 ドミニック・ローホー 原 秋子訳 講談社 p.27)



私たちは、目に見えるものよりも、目に見えないものを本当に大切にすべきでは
ないのでしょうか。





幸せになるためにものはほとんどいらない

シンプルだから、贅沢 ドミニック・ローホー 原 秋子訳 講談社 p.215



この本の中で、一番心に残った言葉です。



物に溢れ、情報に溢れた今の世の中。
私たちの生活を豊かにした半面、満たされない生活へと導いているのも
これらなのかもしれません。





自分が本当に満たされるために、何を大切にしたいのかを考え、
シンプルに生きることが何よりも贅沢。




本当の豊かさとは、物を多く持つことでも、豪華な家に住むことでもなく、
自分を癒してくれるものを身近に置き、自分が自分らしく生きられる場所で生きること、
ということを教えてくれました。






ぜひ、ご一読ください。